地域社会健康科学研究所に財団法人JKAの補助金により機器を整備しています。
年別アーカイブ: 2009年
地域医療を守り・育てる住民活動全国シンポジウム2009開催される
秋葉原でついに開催されました。
『地域医療守り・育てる住民活動全国シンポジウム2009』
?守ろうみんなの医療!広げようみんなの”わ”!?
北は北海道より南は宮崎県の100名を超す住民活動をしている住民の方・行政の方・医療従事者の方など様々な方が一堂に会した、地域医療について考えるシンポジウムが開催されました。自治医科大学地域医療学センター梶井英治センター長の基調講演『なぜ住民活動が必要なのか』を聞き、事例紹介(1)では、NPO法人地域医療を育てる会理事長藤本晴枝様、兵庫県柏原病院の小児医療を守る会発起人の丹波新聞社足立智和様、西北五地域医療研究会代表対馬逸子様が各団体の活動状況を発表いたしました。その後、グループディスカッションでは、事例紹介の活動状況を聞いて疑問に思ったことを中心に意見や情報交換をしグループ毎にまとめました。事例紹介(2)現在の課題や今後の方向性について発表いただきました。グループディスカッション(2)では、それぞれの取り組んでいる活動や抱えている課題についてディスカッションしました。グループディスカッション(3)では、それぞれが今後行おうと考えている具体案についてディスカッションしました。全体会では、今後向けたそれぞれの熱意ある取り組みについてご発表いただきました。
一人ひとりの立場、環境、願いは違うけれども、住民が自ら行動することの大切さを感じることが出来たシンポジウムだったと思います。
参加者:4日(土) 33団体 101名
5日(日) 28団体 83名
(内訳) |
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4日(土) |
5日(日) |
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特別招聘団体 |
4団体 |
10名 |
4団体 |
10名 |
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招聘団体 |
24団体 |
47名 |
22団体 |
43名 |
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一般 |
5団体 |
39名 |
2団体 |
28名 |
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一般(当日) |
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5名 |
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2名 |
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合計 |
33団体 |
101名 |
28団体 |
83名 |
地域医療テキスト刊行
地域医療をテーマにした、自治医科大学監修本邦初の地域医療学のテキスト、その名も『地域医療テキスト』堂々刊行
ある地域医師の一日、また「人々のライフサイクルに関わる地域医療」物語形式により、主人公 若木徳太医師が一人の住民の起こった様々な健康問題をとおして、そこにどう関わったかを描きます。
目次
巻頭 ある地域医師の1日
?.地域医療学総論
?.地域医療システム論
?.地域医療を支える人材
?.人々のライフサイクルに関わる地域医療
B5版 項224 定価3,990円
地域医療を考える県民フォーラム みんなで守り育てるとちぎの地域医療
平成21年1月25日(日)とちぎ健康の森において、栃木県と(財)地域社会振興財団が主催し『地域医療を考える県民フォーラム』?みんなで守り育てるとちぎの地域医療?と題したフォーラムを開催いたしました。フォーラムには、住民、医療・行政の関係者、学生など約400名が参加し、県内の地域医療の現状や課題について話し合いました。
[麻生利正副知事] [香山充弘理事長] [高久史麿学長]
主催者である栃木県の麻生利正副知事並びに財団の香山充弘理事長の開会挨拶に続き、自治医科大学の高久史麿学長に『わが国の医学・医療をめぐる諸問題』 と題して基調講演を行っていただきました。
[パネリスト]
[パネルディスカッション風景]
その後、続いて自治医科大学地域医療学センターの梶井センター長をコーディネーターとし、「とちぎの地域医療を考える」と題してパネルディスカッションを行いました。このパネルディスカッションでは、県を代表して福田富一栃木県知事を、国を代表して三浦公嗣厚生労働省医政局指導課長を、地域医療機関関係者を代表して?島三喜栃木県医師会長、寺野彰獨協医科大学学長及び島田和幸自治医科大学附属病院長を、住民代表として作家の落合恵子氏をパネリストに迎え、それぞれの立場から、栃木県の地域医療の現状と課題について報告、今後の対策について意見交換を行いました。
フォーラム後半では、3つのテーマで分科会を行いました。
[第1分科会 『救急医療と住民の理解』]
地域の中核病院における救急体制の取り組みについてを芳賀赤十字病院の岡田真樹病院長に、行政の立場としての救急医療体制の整備についてを小山市保健福祉部健康増進課長の猿山悦子さんに、東京で小児医療を守るための活動を行っている「知ろう!小児医療 守ろう!子ども達」の会代表の阿真京子さんに活動の取り組みについて紹介していただき、救急医療の現状について住民に理解を求めるとともに、今後どのように問題を解決していけば良いかについて意見交換を行いました。
[第2分科会 『地域における医療連携』]
地域医療における医療連携の重要性、医療機関の役割分担等について理解を深めるため、医療ソーシャルワーカーの立場から獨協医科大学病院医療相談部の東海林吉利子さんに、脳卒中の医療連携における急性期医療機関としての立場から自治医科大学附属病院脳神経外科の田中裕一先生に、脳卒中の医療連携における回復期医療機関としての立場から栃木県医師会塩原温泉病院の森山俊男副院長に、在宅療養支援診療所についてや郡医師会単位で進められている脳卒中、心筋梗塞、糖尿病などの地域連携クリティカルパスについて栃木県医師会の太田照男副会長に発表いただきました。
[第3分科会 『安心療養のすすめ ?在宅医療を考える?』]
在宅医療について、緩和ケア、リハビリ、訪問看護の視点から発表していただきました。緩和ケアとはどういうものなのか、栃木県内の現状とこれから何をしていかなければならないかについてを栃木県立がんセンター緩和医療部長の粕田晴之先生に、一定の障害を受けた方をどう回復させて生活を自立させていくかについてをとちぎリハビリテーションセンターリハビリテーション部長の福田俊江さんに、訪問看護の現状と在宅緩和ケアについてをとちぎ訪問看護ステーションみぶ所長の永井恵子さんにお話いただきました。
分科会終了後、3分科会が一同に会した報告会を行いました。各分科会の座長よりそれぞれの現状や今後のあり方などについて報告がありました。
[閉会挨拶]荒川勉栃木県保健福祉部長 [閉会挨拶]江端康二常務理事
最後に、荒川勉栃木県保健福祉部長並びに江端康二常務理事に閉会のご挨拶をいただき、このたびのフォーラムを成功裏に幕を閉じることができました。
このフォーラムは、深刻化する医師不足などの地域医療に関する現状及び課題について、地域住民、行政、関係機関等が認識を共有し、自ら地域のあるべき地域医療について主体的かつ建設的に考えるフォーラムを開催することによって、開催県における地域医療の充実確保に寄与するとともに、地域が一体となって自らの地域医療について考える全国的なモデル事業としての役割を果たすことを目的としております。これまで、平成18年11月19日(日)に青森県にて、平成19年12月15日(土)に徳島県にて、平成20年11月24日(月)に鳥取県においても開催されました。詳細は各トピックスをご覧ください。